弟子規 (27)【伝統文化】

参考写真 ( Chastagner Thierry / unsplash )

凡(Fán) 取(qǔ) 與(yǔ),貴(guì) 分(fēn)曉(xiǎo);

與(yǔ) 宜(yí) 多(duō),取(qǔ) 宜(yí) 少(shǎo)。

將(Jiāng) 加(jiā) 人(rén),先(xiān) 問(wèn) 己(jǐ);

己(jǐ) 不(bú) 欲(yù),即(jí) 速(sù) 已(yǐ)。

恩(Ēn) 欲(yù) 報(bào),怨(yuàn) 欲(yù) 忘(wàng);

報(bào)怨(yuàn) 短(duǎn),報(bào)恩(’ēn) 長(cháng)。

【注釈】
(1)凡:およそ。
(2)取與:とったりやったり。やりとり。
(3)貴:重要。
(4)分曉:あきらかだ。
(5)宜:したほうがよい。
(6)將:しようとするなら。
(7)加人:人に対する行為。
(8)欲:のぞむ。
(9)即:すぐに。
(10)速已:すぐにやめる。
(11)恩:恩惠。
(12)報:報いる。
(13)怨:怨恨。

【日文参考】

 およそ人と物のやりとりをするとき、知るべきもっとも重要なのは、人に物を与える時は大目に、人から物をもらうときは少な目を心掛ける。人に何かするときは、まずそれを自分の身に置き換えて考え、自分がやってもらいたくないことは、すみやかに人に行うことを停止する。人から恩を受けたら、それに報いるように憶えて置き、恨みは忘れて心に置かないようにする。人への報復は短くし、人の恩恵に報いることは長めにする。

【参考故事】

 中国の天恵村という小さな山村に、人を助けるのが大好きな楊という員外(土地の有力者)がいた。彼は、雲水や道士が托鉢に来ると、いつも大きな椀に飯と菜を盛ってやった。隣近所が食糧を借りに来たときは、彼らの苦境を知っていたので、返すことはないと言っていた。

 そして隣近所が返すことになると、楊員外は大きいヒョウタンと小さいヒョウタンを半分に切って待っていた。村人が食糧を借りに来ると、大きなヒョウタンで量り、食糧を返しに来ると小さなヒョウタンで量るのである。それで、村人は彼のことを「リョウタンさん」と呼ぶようになった。

 彼が八十歳のとき、畑に行くと麦が成熟して成っていた。突然雷鳴が轟き、彼は轟いて動けなくなった。「私はこのまま、麦畑の中で死んでもいい」と考えたが、すると大きな声が聞こえてきた、「雷公、雷母、水龍はよく聴きなさい。リョウタンさんが今家の畑にいるから、決して一滴も雨を落としていけない!」。彼が這い出してみると、畑の麦は全部無事で、他家の麦は全部水没していた。彼は家に戻ると、このことを子女に伝え、天に感謝を捧げた。

(竜崎)

転載 大紀元 https://www.epochtimes.jp/p/2021/04/70987.html

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