専門家:ペストが復活 武漢肺炎と同じ恐怖である

【脱党支援センター 麻倉静香訳乃木晃編集 2020年7月14日】

 内モンゴル自治区バヤンヌールで最近発生したペストは、コントロールレベルをレベル3に引き上げた。

 今回のケースは「腺ペスト」であるが、変化して「肺ペスト」になれば想像を絶する結末になると警告する専門家もいる。この度の疫病の流行は、中国共産主義ウイルス(武漢肺炎)の流行と同じくらい恐ろしいものになるであろうし、我々は今後の進行状況を絶対に軽視してはならない。

 7月5日、内モンゴル自治区バヤンヌール市の牧民が「腺ペスト」と診断された。この牧民は発症前からペスト被災地域内で活動しており、現在は地元の病院で隔離治療中である。現地自治体の前回の発表によると「現在、市内で人人感染の危険性があるペストが存在する」としていた。5日からこの市はペスト警戒レベル3になり、2020年末まで警戒態勢が続く。

 バヤンヌールの農家の王さんは、新唐人対し「内モンゴルでは既にペストが2回目の発生となっているが、政府は何の対策も講じていない」と話している。

 ≪大紀元≫が独自に入手した今年3月と4月の政府内部文書によると、内モンゴルのペストは蔓延しており深刻であることが明らかになった。

 フリーアジアに対し「最新の症例は、比較的軽度の腺ペストであるが、だが一旦制御不能な状態に陥ると結果は想像を絶するものになるであろう」と中国赤十字社の病気救済プログラムの元責任者・任瑞紅氏は語った。

任瑞紅氏:

 「このペストを効果的にコントロールしないと、肺ペストに進化してしまい、飛沫を介して人人感染してしまうため非常に恐ろしいことになる。そしてその肺ペストが更に進化し、血液中に急速に入り込むとコントロールが難しい敗血症になってしまう。そうなると死亡率が非常に高くなってしまいます」

とも言った。

 中国共産党の公式数字によると、昨年は中国国内でペストの確定感染者が5人、死亡者が1人だった。しかし、公式発表のこれ等の数字に対しては様々な疑問の声も上がっている。

 任瑞紅は「彼等の発表する疫病状況を簡単に信じ無い方が良いと警告し、これらのデータや解説を信じてはいけないし、我々は自ら自分自身を全力で守らねばならない」。と語り、更に彼女は「昨年11月に武漢で肺炎が流行したとき、当局は“制御可能で予防可能”と主張したが、そうではなかったことが判明したと指摘し、同時に中国の独裁国家では、彼らのプロパガンダは全て政治の政策に追従しているので、私たちが成すべきことは、私たちの情報を独自に収集しそれ等をつぶさに分析判断することが必要だ。」と語っている。

 特筆すべきは、昨年11月に北京市朝陽区保健衛生委員会が発表した、内モンゴルのシリンゴレ連盟のスニト左旗の患者2人が肺ペストと診断され、地元の救急車で北京市朝陽区医療施設に搬送されたことだ。当局は患者の病状の詳細を明らかにしなかったが、治療を受けたと主張した。

 任瑞紅の見解では、これには大きなリスクがあるという。

 「我々は患者を内モンゴルから北京まで運びました。途中、感染リスクの可能性は非常に高く非常に危険であった。100%隔離できない場合は、陸送に関わる医療従事者全員が感染のリスクがある」。

「黒死病」とも呼ばれるペストは「ペスト菌」という細菌によって引き起こされる。肺ペストは空気中の飛沫を介して人人感染し、潜伏期間は1日から9日間で発症する。症状は悪寒、高熱、頭痛や息切れを伴い直ぐに治療しないと死亡率は100%に近い状態にまで高くなる。

 以前、雲南省の作業員が3月23日、復旧作業員を運ぶバスが陝西省を通過中にハンタウイルス(出血熱)に感染し、死亡したことが報じられていましたが、この作業員はネズミから人に感染する致死性感染症の「ハンタウイルス」に感染していたことが判明しました。ハンタウイルスは黒死病とも呼ばれ、感染力が非常に強く不治の病とされ、その感染力は人類史上、最も壊滅的被害を及ぼす伝染病の一つとされています。

 中世に発生したペスト「黒死病」により、ヨーロッパの人口の3~6割がこの伝染病で死亡し、全世界の約7500万人が死亡した。

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