郭文貴氏は5日、米ワシントンにあるナショナル・プレス・クラブで記者会見を開いた。(ネット写真)
【脱党支援センター2019年1月3日】
在米中国人政商の郭文貴氏は5日、米ワシントンにあるナショナル・プレス・クラブの記者会見で、中国共産党の浸透政策について言及した。前日に予定されていた同氏のトークイベントが直前、中止に追い込まれ、「北京政府からの圧力があった」と同氏は批判した。
今年54歳の郭文貴氏は山東省生まれで、中卒にもかかわらず国有企業の社員、家具販売などを経て不動産事業に成功した。2014年には中国で発表される「胡潤百富榜」(フーゲワーフ長者番付)で74位にランクインした。個人資産額は155億元(約2550億円)と推定されている。習近平政権の反腐敗運動で後ろ盾の高官が失脚したため、当局の追究を恐れ、2014年に渡米しそのまま滞在を続けている。保身のために共産党の腐敗を暴露していると言われているが、信憑性を疑われる過激な発言が多い。
最近の発言は江沢民の息子が臓器移植を複数回受け、5人が彼のために命を落とした、という内容だった。「この話は江氏の息子の逆鱗に触れたようだ」と同氏はイベント中止の理由を述べた。
今回の出来事から、郭氏は「中国共産党の藍金黄計画がアメリカを蝕んでいる」と指摘する。「藍金黄計画」とは、共産党が国外政府の幹部を丸め込む手段を指す。中国軍のサイバー部隊「ネット藍軍」に由来した「藍」とは、メディアやインターネットを利用して宣伝・洗脳活動、「金」とは金銭利益による誘惑、中国語ではポルノを意味する「黄」とはハニートラップのこと。
一部の米メディア、習氏の足を引っ張る論調
大紀元が入手した情報によると、江沢民時代に買収された米政府の幹部や中国問題専門家は、今も江沢民派のために動いているという。
2015年2月、中央紀律検査委員会のサイトが、清の時代の汚職高官「慶親王」を批判する文章を掲載した。これは前国家副主席・曾慶紅が念頭にあったものと言われている。同じ時期に、ニューヨークタイムズは中国問題専門家デビット・シャンボー氏のインタビュー記事を掲載した。同氏は、江沢民・曽慶紅路線が共産党を延命させることができるが、それに背離した習近平路線は、共産党の崩壊を加速させると述べた。翌年3月、同氏はウォールストリートジャーナルの記事で「習近平は権力闘争に敗北する可能性がある」と習氏の足を引っ張る論調に終始した。
VOAはシャンボー氏について、「中国寄りで、中国の政界で水を得た魚のごとく自由に動いている」と描写した。
「藍金黄計画」は日本でも展開

ネット宣伝、金、美女…中国共産党のなりふり構わぬ籠絡工作に日本も踊らされている。近年、共産党機関紙の日本語版が急増している。新華社通信、人民日報、中国国際放送局などの電子版は、相次ぎ日本語サイトを開設した。共産党政策の宣伝、中国賛美を中心としたニュースが流されている。
また、中国ニュース専門のフォーカス・アジアは、新華経済株式会社という「日本」の企業が運営しているとHPに記載されている。しかし、同社は設立当初、新華網の日本代理店としてニュースを配信していた。その後、「新華通信ネットジャパン」「毎日中国経済」などの社名を経て、現在に至った。同社の上級顧問は、日本新華僑通信社編集長・人民日報海外版日本月刊編集長の蔣豊氏が務めている。その肩書きからでも分かるように、蔣豊氏は在東京中国大使館とべったりの人物だ。
中国共産党の魔の手は日本政界にも浸透している。石原慎太郎元都知事は2004年3月、産経新聞への寄稿文で「当時、東京在住の法輪功のメンバーからNPOとしての登録の申しこみが都庁にあった際、在日の中国大使館から陰に陽に、自民党の大物議員まで動員しての牽制があったものだ」と述べている。議員の名前は明かされていないが、中国共産党の意向を受けて動く議員の存在を証明する話だった。
また、サピオ2006年10月号の記事「蠢く!中国対日特務工作白書」(執筆者・袁翔鳴)に「西日本選出で、大臣経験もある自民党の大物議員の妻が昨年、末期の肝臓ガンを患った。ある中国人男性は議員会館を訪ね、中国の病院で肝臓移植を受けるよう勧めた。男性の斡旋で中国軍の病院で無事に手術を終え、議員の妻は回復した」との記述があった。記事の最後に「あの先生は、奥さんのことで中国に頭が上がらなくなったとささやかれている」と書かれている。
共産党のハニートラップに引っかかった政治家も少なくない。もっとも有名なのは橋本龍太郎元首相を籠絡した中国人女性通訳のケースだ。橋本氏と交流を持ちながら、中国へのODA増額などの働きかけを行なっていた疑いが持たれているこの女性は、北京市公安局の情報工作員だったことが判明している。
2016年1月、英国の諜報機関「MI6」が、中国の女性スパイによる「ハニー・トラップ」は過激組織「イスラム国」(IS)よりも国家安全保障にとって重大な脅威だという報告を当時のキャメロン首相に提出した。
中国共産党は「藍金黄計画」を通じて、海外で親中共勢力を拡大させている。郭文貴氏は記者会見で「驚いたのはイベントの中止を説得しに来たのは中国人ではなく、アメリカ人だった。なんと滑稽な話だ」とも口にした。
転載 大紀元 (翻訳編集・李沐恩)
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