中国「雇用の冬」と「民乱」

【脱党支援センター麻倉静香訳2019年1月1日】

中国では90の破産裁判所を設置したが、既に19000の企業が破産している

[新唐人羅婷婷による報道2019年11月7日] 米中貿易戦争は中国経済をひどく混乱させ、中国の企業債務の増加と相まって、企業閉鎖の波を引き起こしている。
米国のメディアによると、中国共産党は経済のハードランディングを防ぐために、中国企業が米国式の破産の形をとることはほとんど許可していない。
Wall Street Journalは、中国本土に90を超える米国スタイルの専門破産裁判所があり、中国企業の債務整理を支援していると報告している。
中国のほとんどの破産裁判所は2015年に設置され、北京、上海、深センにおいては今年また新たに裁判所を設置した。
中国共産党は、米国破産法の第11章から借用して、企業が裁判所の保護下で再建し、将来継続して事業を営み、債権者に返済できるようにした。
これに先立ち、中国企業の債務不履行は通常、中国の国有銀行または他の債権者に飲み込まれることになった。
しかし、この報告書は、中国の多くの破産事件で企業の再編と清算が非常に混乱しており、その過程で差異、抗議、混乱がしばしば発生することを指摘し、債権者は支払い裁定を受け入ることができず、不満は高まっている。
たとえば、杭州で不動産業者の江登風交通グループが破産清算を行ったとき、裁判所が破産執行者として指定した二つの法律事務所と1つの会計事務所が8月に一部の債権者から脅迫を受けたと伝えている。
中国共産党は2007年には早くも破産法を公布したとしているが、裁判所は潜在的な社会不安や大量解雇の恐れから、通常企業からの破産申請の受け入れを拒否している。
しかし、米中貿易戦争の全体的な拡大と中国経済の継続的な衰退により、企業の債務不履行の数は劇的に増加し、中国共産党当局は借金の多い企業の浄化を開始しなければならなくなっている。
先に、中国共産党最高裁判所の諮問委員会の副主任である杜萬華は、「人民法院報」で、米中貿易戦争は拡大を続けており、中国企業は破産の波の到来を受けざるを得ない。裁判所は早期に対応策を練るべきであると述べている。
外資系企業が撤退を続けるにつれて、民間企業は大きな打撃を受け、多くの有名企業、老舗企業、新興企業が倒産した。
中国のタイヤ製造大手山東永泰グループは破産申請を行い、貿易戦争が永泰を倒した最後の一本の藁と考えられている。負債2000億元以上を抱える渤海鉄鋼グループは、近年最大の国有企業の破産事件であり、山東省の基幹企業です乳山造船所もまた、資本が断たれ、裁判所により正式に破産することとなった。
日本のメディアは、貿易戦争は500万の中国企業を閉鎖し、1000万人の失業者を出したと報道した。
昨年10月22日には、網易は、2018年上半期に504万社の企業が閉鎖されたという記事を出した。
2018年3月の時点で、全国に約3,100万の企業があり、その6分の1が6か月で閉鎖された。
2018年11月28日、財新網Weiboは、「雇用の冬がついにやって来た。202万件の求人広告が消失した」という記事を公開した。4月から9月にかけて、中国の求人広告の数は285万から83万に減少し、202万人の求人広告が消えた。と報道している。
しかし上記の2つのレポートは、公開後数時間以内に削除された。
さらに、一部の中国企業は貿易戦争の影響を受けざるを得ず、「休日」の名の下に労働者を就業停止または解雇しなければならなくなった。
中国共産党総理李克強は最近の経済会議で、中国経済は国内外で複雑で厳しい複数の課題に直面していることを再度強調し、各地方政府に経済の下方圧力に耐え、経済の衰退を防ぐことを要求しています。
李克強はそれまで、中国経済が下方圧力に直面していることを以前にはほとんど明らかにしなかったが、経済成長を6%に維持することは「容易ではない」と漏らしたのである。
彼は、雇用を維持することが現在のキーであり、雇用が十分である限り、少しくらいの経済格差は受け入れられると言った。
財務を担当する中国共産党国務院副総理劉鶴は、9月5日の会議で地方政府は基本的に「金融リスク」の発生を防御する以外に「人民の反乱」を防ぐことも必要であると強調したがこれはめったにないことである。
深セン現代社会観察研究所の所長である劉開明は次のように書いている。「グローバルな生産ラインが中国本土から撤退していることは事実です。靴製造や衣服などのローテクノロジーなどの労働集約型産業だけでなく、サムスン、LG、東芝、ソニー等のハイテクの資本集約型企業でも起こっています。」
劉開明は「多数の労働者が失業し、中国人の良い生活が終わろうとしています」と述べた。

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