動画ニュース】警官の実名告発 刑務所の殺人・臓器販売システム

【脱党支援センター2019年12月20日】

2019年12月16日

臓器移植の闇」が最近、次々と明かされていますが、今度は広東省の刑務所の警官が実名で告発しました。この警官はネットに、刑務所の副所長などの幹部と職員が10年も前から、受刑者を殺し、高値で臓器を販売していたと書き込みました。その後、当局がこの内容を打ち消したことが、かえって物議を醸しています。この刑務所に収監されていた受刑者は、これは事実だと語っています。

広東省四会刑務所の警官、劉爍(りゅう しゃく)さんは実名でネットに書き込みをして告発しました。この書き込みは3月19日から大陸のネットやSNSで急速に広まりました。書き込みによると、四会刑務所の副所長、羅祖彪(ら そひょう)は同じ刑務所の幹部3人や刑務所病院の警官などと手を組んで、「内外が結託し、細分化された、臓器強奪の闇の産業チェーン」を作り上げていました。臓器の生産を管理する者や規律を管理する者までいました。

書き込みによると、受刑者は四会刑務所に入ると、まず健康診断を受けさせられます。刑務所病院の警官、陳偉権(ちん いけん)は健診結果の資料を見て、その中から、健康で教育レベルが低く、家庭が貧しい上、住まいが離れており、さらに面会者のいない受刑者を選別します。彼らは刑務所の副所長、羅祖彪が制御するエリアに送られ、「生きたドナーバンク」の一員にさせられます。

清華大学の元大学院生の黄奎(こう けい)さん、そして広東省広州市の青年、唐龍生(とう りゅうせい)さんは法輪功を続けたために、2002年から2007年までの間、それぞれ無実の罪で広東四会刑務所に入れられていました。告発の内容は事実だと2人は口をそろえます。

清華大学の元大学院生 黄奎さん

「受刑者が全員健診を受けさせられるのは事実です。私も大規模な健診を経験し、全員血液検査をさせられました」

広州市 唐龍生さん

「私は当時 15区にいました。そこに行く前、刑務所病院で健診を受けないといけません。肝炎や伝染病の有無を調べると言いますが、いずれにせよ、採血されます」

刑務所病院の警官、陳偉権(ちん いけん)は臓器移植の希望者の資料を受け取ると、ドナー候補の受刑者にさらに検査を行います。ドナーに適切だと確認できたら、その受刑者を「厳管隊」というより厳しい迫害を行うための施設へ送ります。告発によると、ここに送られると外部との連絡を一切、遮断されます。これは、この世界から抹殺するための下準備です。

清華大学の元大学院生 黄奎さん

「『厳管隊』は刑務所の中の刑務所です。非常に恐ろしい所です。通常 過ちを犯すと厳管隊に送られますが、そこで死ぬ者もいます。非常に苦痛ですから。食事もトイレも2平米の空間で行います。ずっと日に当たれず、話ができず歩けません。やがて話す能力や歩く能力を失います。この目で見ました」

こうして下準備が整うと、ドナーとなる受刑者は「急病、あるいは救命治療のかいなく死亡」、または「自殺」や「事故死」とされて、命を奪われます。その後は、刑務所病院が「自然死」の死亡証明を出し、副所長の羅祖彪がサインするだけです。もし家族がすぐに駆けつけられないと、刑務所は「人道主義」の名目で遺体を火葬してしまい、証拠が消されてしまいます。

告発者の計算によると2001年から2006年まで、四会刑務所で不審な死を遂げた受刑者は、毎年4人から6人おり、臓器を奪うために殺されたと確認できたのは16人います。

では、そのような臓器販売で、副所長らはどれほどの暴利を得ていたのでしょうか?告発は他に、どのような内幕を明かしたのでしょうか?当局が告発を否定したことについて、世論はどのように見ているのでしょうか?「警官の実名告発 刑務所の殺人・臓器販売システム」の後編でご紹介します。

広東省四会刑務所の警官が実名で副所長の臓器狩りなどの行為を告発したところ、当局はすぐに否定しましたが、その釈明に納得する人はいません。今回も、前回に引き続き、四会刑務所にいたことのある人々に話を伺いました。

広東省四会刑務所の警官、劉爍(りゅう しゃく)さんは、刑務所の副所長、羅祖彪(ら そひょう)について、確認できただけでも16人の受刑者を殺し、臓器を奪って高値で売っていたとネット上で告発しました。書き込みによると、腎臓は1つ当たり35万元、心臓は600万元、肝臓は350万元、角膜は1つ当たり14万元です。こうして羅祖彪は、7億6000万元もの暴利を稼いだそうです。

貴重な命が、権力をほしいままにする刑務所の副所長によって奪われ、しかもその死因は永遠の謎となり、家族さえ知ることができません。

エンジニアの陳小軍(ちん しょうぐん)さんは法輪功をしているという理由で2002年から2007年まで、四会刑務所に入れられていました。陳さんによると、受刑者が最も恐れるのは「失踪」だそうです。

珠海格力電器エンジニア 陳小軍さん

「当時 四会刑務所には『失踪』の現象がありました。新疆などの辺鄙な所に移動しただけと、刑務所の職員は言っていましたが、『移動』の対象者は『三無』でした。『三無』とはつまり、家族からの仕送りがなく、面会する家族がおらず、家族から手紙も来ない人です。こういう受刑者は誰からも構われない人で、あるいは逮捕後、偽名を名乗った人です。本人は何も知らずに『移動』させられます」

陳さんによれば、「移動」と聞くと、どの受刑者も恐怖におびえたそうです。なぜなら、いったん「移動」したら、ほとんどの場合、二度と戻ってこないからです。

珠海格力電器エンジニア 陳小軍さん

「通常 夜の1~2時ごろ、完全武装した警官が名前を呼び上げて、連れていきます。車が下で待っています。受刑者はそそくさと身支度すると連行されます。夜が明けると、その受刑者の物は送り返されるか、あるいは外に捨てられます。このような『移動』は不定期ですが、毎年ありました」

また別の受刑者、李建輝(り けんき)さんも驚くべき現象を発見しました。

宏達実業有限公司 李建輝さん

「刑務所は病院と協力しています。例えば近くの大きい病院 『佛山市第一人民医院』です。私は四会刑務所に入れられましたが、妻は近くの三水労働収容所に入れられた時、その病院の医者に無理やり検査をされました」

法輪功迫害追跡調査国際組織の2014年末の調査報告書によると、佛山(ぶつざん)市第一人民医院の泌尿器外科はかつて、2004年12月28日朝から29日の明け方にかけて、24時間の間に、腎移植を5件、肝移植を2件、行いました。2005年12月29日は7件もの腎移植を行いました。

警官の告白によると刑務所は他にも、受刑者を毎日14時間以上奴隷のように働かせて暴利を得ていました。さらに刑期を売買したり、刑務所の幹部が受刑者と結託して薬物を売った際、それが露見すると、他人に罪をかぶせて殺人まで犯したりするなど、信じがたい出来事が列挙されています。

これについて、かつて刑務所に務めていた元警官、雷鳳春(らい ほうしゅん)さんは、このような現象は大陸の刑務所では日常茶飯事で、告白の内容はとても現実的で、告発した警官は、事情に詳しい内部の人間であるのが分かると語りました。

瀋陽市 康家山刑務所元警官 雷鳳春さん

「刑務所内部には確かに多くの問題があります。刑務所長はほしいままに振る舞います。闇に満ちた世界、その一言につきます」

この告発がネットで物議を醸した翌日、つまり3月20日、広東刑務所管理局は書き込みの中にあった、「受刑者を殺して臓器を売る」、「警官が巨額の賄賂を取る」、「違法に受刑者の減刑をする」、「刑務所内で薬物を売買する」などは、すべて虚偽だと否認しました。

これについて、大陸のネット民は次のようなコメントを寄せています。「当局が否認すれば我々は何もかも分かる」。「当局が否認すれば、それは真実なのだろう」。「1つか2つだけでも認めれば、逆に信頼度が上がるのに」【新唐人2015年03月26日報道】

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