
3-1) 中共が闘争思想を注入する目的
ジョージ・オーウェルの名作 『動物農場』では、動物が人類の「搾取」に耐えることができず、革命を起こす。結局人を追い出して動物自身が主人である「動物農場」を作った。動物を従えて「革命」を起こしたリーダーの豚たちは、しばらくして独占的に牛乳を飲み、りんごを食べることができる特権を得た。
当初、「すべての動物は皆均しく平等だ」という信念を持って革命に参加したその他の動物たちは、その信念に疑いを持ち始めた。それに対して、宣伝を担当している豚はこう言った。「私たちがこれらの食物を食べる唯一の目的は、私たちの健康を保護するためだ。私たちは、農場を全体的に管理して組織する事を引き受けなければならない。私たちは昼夜をわかたないで皆さんの幸せのために尽力している。つまり、私たちが牛乳を飲みりんごを食べるのは、あなたたちのためなのだ。あなたたちは、私たち豚たちが失職すればどんな事が起こるか分かっているのだろうか?ジョーンズがまた来るのだ。そうだ。ジョーンズがまた来る!同志らよ!」
ジョーンズとは、元々動物農場の主人、すなわち「古い社会」の統治者だ。ある動物たちはジョーンズの頃の動物たちの生活が今と大差ないことを薄々感じていたが、毎日のように宣伝されると、ジョーンズの恐怖がまた蘇り、条件反射的に動物たちの脳裏の中に深く刻まれた。
このため豚の特権に対して意見を言う者は誰もいなくなった。そのため、瞬く間に、豚の特権はますます多くなった。
他方で、「私たちを滅亡させようとする心を捨てない」ジョーンズがまた来るのをいかに防ぐのか、特にジョーンズと結託して農場の建設を破壊した「背信者」を見つけ出すことは動物たちの日常生活で重要な内容になった。
このような「最大の事」の前では、その他の不満や違う意見は皆あまり重要ではない些細な事となった。そして随時「警戒性を高めて」「戦闘を準備する」ことが、すべての社会生活を超越して一番重要な内容になった。
オーウェルは寓話を通じて、独裁者が闘争哲学を鼓吹する実質を鋭く描いた。闘争哲学とはすなわち、人々の頭の中にバーチャルな敵を作りあげ、敵の危険性を時々刻々に強調し、「一致団結」の必要性を強調し、人々が独裁者のすべての蛮行を「しばらく我慢する」ようにしむけるものだ。
このような蛮行は、最終的に民衆たちを幸せに導くという良好な願いから出たというのだ。しかし、この種の闘争は、総じて「長期的、複雑、困難」であって、人々の「しばらくの我慢」は実は永遠に終わらないものなのだ。
中国人は、この種の時々刻々の「危険」にすでに慣らされてしまった。この種の危険は、以前には「蒋介石の一握りの特務機関員」によってもたらされたのであり、「天地を覆そうとする一握りの地主、富豪、反動勢力」、「狂ったように社会主義を攻撃する一握りの右派分子」、そして、「資本主義の道を歩こうとする一握りの実権派」によってもたらされたのであり、さらには「一握りの有象無象」によってもたらされた…、と言われた。
そして、こういう「危ない敵」は、かつて自分たちのそばにいた知り合い、先輩、師匠、隣人たちであり、中共の「生きるか死ぬか」式の闘争論理によって、「消滅」させられた「一握りの者」は、およそ4000万人だと推計される。

歳月が流れるに従って、共産主義は世界中で破綻し、今日中共はもはや、当初のこういった「人民の敵たち」は一体何が危険だったのかを、国民にはっきりと説明する方法がなくなった。
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