【党文化の解体】第1章(2)  「無神論を宣伝する」

(イラスト=大紀元)

1.無神論を宣伝する

 数千年来の人類の歴史は、多種多様な文化体系を形成し、その社会制度体系とともに共存してきた。すべての体系の中で、人類の窮極的な価値観は皆、神霊や天意の形で、世俗の行政権力を超越して存在した。国王と皇帝の上には必ず、神あるいは天の認証、保護監督と導きがあり、これを 「王権の神授」 と呼んだ。このような体系の中で、神霊と天意は、世俗の価値観を窮極的に認定し審判を下す者として、世俗の最高権力に対して判定を下す効用を持ち、世俗の最高権力が無限に膨脹する傾向に制限を加えた。

 同様に、日常的な世俗生活の中でも、神霊と天は極めて重要な役割を演じてきた。人類の行為を規範し、その私欲の膨脹を制限する重要な作用を発揮し、世俗の利益を超越する形で存在した。

 歴史をあまねく見れば、文化の中に 「敬天(天を敬まう)」、「神権(神霊の権威)」の要素を含むというのは、世界のどの地域でも見られることで、現代西洋社会の民主制度の中でも、随所にキリスト教文化の「神」の形象が見られるのである。

 しかし、共産党は、伝統的な有神論は自らの権力基盤の合法性に対抗するものと考えた。大多数の国の教育体系の中では、神の概念に対して中立的な態度を取っており、神の存在を承認も否定もしていない。実際、科学は神の存在を否認していないし、無神論の正当性も証明していない。

 共産党が無神論を宣伝するためのいわゆる「科学」的な基礎となっている「進化論」も、いまだ実証を経ていない一種の仮説に過ぎない。そうでなければ、今日の進化論学者たちは、どうして今なお懸命に証拠を捜し続けているのだろうか。

 全ての超自然的な存在を完全に否定する 「無神論」のような学説を、国全体の思想体系にまで上昇させたのは、執政の合法性を捜し求める共産党統治の国家だけである。

(イラスト=大紀元)

 そのため、共産党の下では、全知全能の神はいなくなり、ただ大きな分子が無作為にぶつかって生まれた生命だけが存在するのである。それが数十億年を経て人に「進化」し、その後ジャングルの法則である弱肉強食に頼り、階級闘争を経た後、奴隷社会、封建社会、資本主義社会から「進化」して、社会主義社会に至ったというのだ。

 この虚言だらけの理論は、どうして共産党が執政しなければならないかという問題には答えることができたとしても、社会、歴史と政権に対する伝統文化の認識とは、全く相容れないものである。

 伝統的な正教は皆、人々に心を磨いて善に向かい、天地自然と調和することを教えるが、共産党はむしろ天、地、人と闘争するよう仕向ける。正教を信仰する人は、天国世界の永遠な幸せを追求するのであって、世間での光栄と享受を重んじないし、最終的には生死までをも看破する。しかし、共産党はむしろ弾圧と殺戮の手段で民衆を脅かし、物欲で民衆を買収する。

 正教が人々のために樹立した善悪の基準は、共産党が天に逆行しているということをよりいっそう際立たせている。このため共産党は、信仰の存在事体を自らの統治に対する最大の脅威であるとみなした。

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